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pH電極のメンテナンスガイド



pH計は校正、測定、洗浄、保管のサイクルで使用することが大切です。ここではpH電極のメンテナンスをご案内します。


1.校正


校正とは、標準液を使用し測定器の数値のズレを正すことです。校正を行わないと数値のズレが生じ、測定の信頼性はもちろん、管理/分析されている水質/品質に影響を与えます。そのため、標準液での校正は大切です!

校正はどれぐらいの頻度で行えば良いの?
精度を保つためには毎回行うのがベストですが、1つの目安として以下をご参照ください。
週3日以上測定する場合、少なくとも1週間に1回
月に数回測定する場合、その日の測定前
上記は使用環境により大きく異なるため目安の1つです。メーカーとしては使用する日に毎回校正することを推奨しています。

標準液の使用期限は過ぎていませんか?
「pH校正がうまくいかない」という時の原因としてよくあるのが、標準液の劣化です。標準液も開封後は時間経過により劣化してしまうのでご注意ください。ボトルタイプをご使用でこういった経験がある方には、使いきりの袋入りタイプがオススメです!

ボトルタイプ
有効期限は開封後3ヶ月以内。(一部を除く)
※pH3.00~pH10.01以外のpH標準液は開封後1ヵ月以内でできるだけ早くお使い下さい。
開封後、時間経過により劣化してしまう。
使用頻度が高い方向け。

オススメ1回使い切り袋入りタイプ
未開封なら期限は数年先までOK!
時間経過による劣化の心配は少ない。
期限が長いため使用頻度の少ない方にオススメ!
毎回フレッシュな状態なので精度や信頼性を求める方に最適!

pH標準液の一覧ページはこちら


直販サイト限定の「メンテナンスキット」もオススメです。


校正がうまくいかない時はどうしたら良いの?
「標準液の劣化」「汚れや乾燥によるpH電極の消耗」により校正が行えなくなることが多いです。
新しい標準液でお試しいただく
電極洗浄液で洗浄を行う
電極保存液に浸け置きし馴染ませる
ことで改善する場合もあります。以下の洗浄、保管をご参照ください。

2.測定


水質/品質管理のためにpH測定の大切なポイントをおさえておきましょう!

測定時のポイントは?
測定中は撹拌(軽く混ぜる)しましょう!数値が安定しやすくなります。
(測定する溶液に浸け静置すると検知しづらくなります)
水道水や地下水(環境水)、純水などはたっぷりの試料をスターラーで撹拌しながら測定することが大切です。
 水道水や純水のpH測定のコツで詳しくまとめていますのでご覧ください。

pH計の選び方も大切です
何を測定しますか?
一般用のpH計では食品や強酸/強塩基には適しません。「〇〇用」など用途に合ったものを選びましょう。
求める精度や機能は?
現場での簡易測定から研究室での分析など、求めるレベルによっても選び方は異なります。
「何を選んだらいいの?」という時にはお気軽にご相談ください!
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3.洗浄


水洗いだけでは落とし切れません!
測定後の水洗い(精製水や水道水)だけでは目に見えない汚れが電極に残ります。
電極洗浄液に浸け置きすることで汚れを除去し、電極の消耗・劣化を最小限に抑えます!
その日の測定後、15~30分間(洗浄液の種類による)浸け置きするだけで大きな効果を発揮します!

電極洗浄液を使う頻度は?
その日の測定終了後に毎回使うのがベストですが、1つの目安として以下をご参照ください。
週3日以上測定する場合、少なくとも1週間に1回
月に数回測定する場合、その日の測定後

電極洗浄液の選び方
何を測定しますか?
一般用のほか農業、乳製品、ワインなど用途に合わせて選びましょう。
ボトル入り or 袋入り
pH標準液と同様に、1回使い切りの袋入りがオススメです!

ボトルタイプ
開封後、時間経過により劣化してしまう。(洗浄効果が落ちてしまう)
使用頻度が高い方向け。

1回使い切り袋入りタイプ
時間経過による劣化の心配は少ない。
期限が長いため使用頻度の少ない方にもオススメ!
毎回フレッシュな状態なので測定の精度を求める方に最適!

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4.保存


pH計は使っていなくても劣化する!?
pHガラス電極は、長く乾燥させると消耗・劣化の原因となります。そのため使用後や使わない時には電極保存液での保管が大切です。電極保護キャップに少量の電極保存液を入れ、湿った状態をつくってあげましょう。
小型テスターは電極キャップに脱脂綿などを詰め、そこに保存液を数滴垂らして保管。
密閉式電極保護キャップは少量の保存液を入れ保管。

精製水や水道水に浸けるのはNG!
pH電極を精製水や純水、水道水に長時間浸けると、浸透圧による電極内部液への侵入/内部液の浸出により、安定性が落ちる原因となります。電極保存液は電極内部液に限りなく近い成分のため安心です!

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