トマト栽培に最適なpHは6~7。土壌管理が第一歩

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 トマト栽培に最適な土壌のpHは6~7と言われています。では、なぜpH6~7が良いと言われるのか?pHが6~7以外になるとどんなことが起こりうるのか?
簡単にではありますが、見ていきましょう。


l1.そもそもpHとは


 pH(ピーエッチ、ペーハー)は酸性度を表す指標で、主に0~14の数値で判断されます。pH7を中性とし0に近づくほど酸性、14に向かうほどアルカリ性の強さを示します。


l2.土壌とpH


 では作物を育てる土壌のpHはどのくらいが最適なのでしょうか?
その前に、土壌の酸性度と作物の関わりを確認しましょう。作物にとって土壌の酸性度は、栄養素の吸収しやすさ、そして量に影響します。
 
 多くの場合、作物を育てるためにはpH5~7の弱酸性から中性領域がベストコンディションで、pHがこの値ですと作物は土壌の栄養素をバランス良く吸収しやすくなります。
 
 言い換えれば土壌のpHが理想値と大きくズレている場合、酸性・アルカリ性肥料を用いてpHを調整する必要があります。また障害が発生した場合もpHに変化が起きるケースがあり得るため、pHの注視は重要です。 


l3.地域差


 土壌のpHは地域によって大きく異なります。というのも土壌が森林土か低地土かなど、土の種類によって含まれるマグネシウムやカルシウム、微生物の量は変わってきます。また世界的に見て雨量の多い日本では、土壌のpHが変化しやすい環境にあります。
 
 また農業に使用する水が井戸水なのか汽水なのかによっても当然pHは変わります。作物にとって最適なpHはほとんど決まっているので、圃場にあったpHの調整が必要です。


l4.トマトとpH


 さて地域によって土壌の性質が異なることを踏まえたうえで、トマト栽培に最適な土壌のpHは6~7という、弱酸性から中性領域での栽培が推奨されています。またトマトは酸性土壌に強い性質を持っており、pHがさらに酸性寄りの土壌でもなんとか栽培が可能と言われております。
 


l5.pHを知るには


 目指すべき土壌のpHは分かりました。pHを知ることは、いわば身体の状態を知ることと同じで、病院で健康診断を行うようなものです。その際に使う聴診器がpH測定器であり、pH測定器を用いることで土壌の状態/生育環境を知ることが可能になります。
 
 一方で診断となると時間を要するのが常であり、サクッと正確な測定ができることはメリットになります。ハンナでは理化学研究で培った技術を転用したpH測定器をご用意。土壌に直接突き刺し、数値がすぐに表示されるpH測定器が活躍中です! 詳細はこちら