ハンナの自由研究その3『物が浮かぶ塩分濃度とは』

ハンナの自由研究

ハンナ本社の千葉県も梅雨が明け夏本番となりました。社会人にとっては馴染みが薄くなりましたが、家族を持つ社員にとって夏の一大イベントと言えば子供たちの夏休み。帰省や旅行などレジャー計画を立てる楽しみとともに

「自由研究のテーマが悩みの種・・・」
という方もいらっしゃるのではないのでしょうか?

そこでハンナ社員が総力を挙げて自由研究を実施!
みなさまの参考になれば幸いです。

全6回でお届け、第3回のテーマは「物が浮かぶ塩分濃度」です!

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こんな方にお勧め
✓夏休みの自由研究で差をつけたい方
✓死海をご存知の方
✓生態系を学びたい方

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「身体が浮かぶ海」としてイスラエルとヨルダンに面する死海。その秘密は極端に高い塩分濃度が要因でした。
死海を自宅で再現するわけにはいきませんが、いったいどれくらいの量の塩を入れると物は浮かぶのか。
今回は鍋に使う野菜を対象に検証してみました。

ハンナ・ジャパンが誇る化学博士が徹底分析してくれました!
※彼の力作はこちら


1.実験の方法


容器に2リットルの水道水を入れて、そこに重さが異なる以下5種類の野菜を沈めました。

トマト:75g
だいこん:105g
たまねぎ:105g
ジャガイモ:195g
にんじん:275g

塩の量を計量しながら、水の入った容器に塩を添加していきます。野菜が浮かんだ時の塩分濃度を測定器で計測する、という簡単なステップです。

2.実験結果と考察

当然と言えば当然ですが、添加した塩の量に比例して野菜は高く浮かび上がりました。つまり塩分濃度の高さ=浮力の大きさと言えます。

 トマトは塩を75g,だいこんと玉ねぎは90g、さすがにジャガイモと人参は手ごわくて、それぞれ塩を170g,370g添加しないと浮きませんでした(身体に悪い量…)

塩分(g) 塩分濃度(g/L)
30 14.5
50 24
60 29
75 35.5
90 42.2
105 47.4
120 52.7
140 59.8
160 65.9
170 68.8
370 126.4

やることは単純でしたが想像以上に塩を使いました。なので死海の塩分濃度がめちゃくちゃ高いことは想像に容易く、また鍋で物が浮かんでいるときは塩の量を自然と妄想するようになったのは言うまでもありません。

さて今回は野菜を浮かせたわけですが、やはり人を浮かせることに応用したいなと考えるわけです。

例えば温泉やプールで浮遊効果を出したければ、今回の検証結果より塩分濃度をコントロールすればいいわけですね。(ご自宅のバスタブで試されるかはお任せいたしますし、一切の責任を負いません。)

また魚も人間同じく生き物ですから、海水水槽や養殖の場面でも塩分濃度は重要と考えられます。例えば塩分濃度の状態が不安定になると魚の生育遅れなど悪影響を与えます。

そして農業分野でも塩害は有名で、とくにトマトなどの作物が濃度の高い塩分を与えられると収穫量の減少や果実の縮小などが報告されています。こちらでも塩分濃度のチェックが重要になりますね。

今回使用した測定器がこちら

●海水用塩分テスター

普段は海水水槽に使用される海水用塩分テスター/HI 98319を、今回は使用しました。スイッチをONして電極を水に浸ければ測定可能です。

以上の商品はすべて、短期間のみご使用いただけるレンタルサービスを実施しております。本体を丸ごと購入するよりもおトクご利用いただけますので、オススメです。

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