水中の酸素濃度を測定する溶存酸素計(DO計)。
河川や海、湖などの環境調査、排水、水産養殖、農業、ワイン、食酢、めっき液、染色液、水洗槽(洗浄槽)など様々な用途で測定されます。
近年、ファインバブル水やマイクロバブル水などを利用し生育に役立てるお話が多いため、養殖や農業を中心にDO測定される方も増えています。
(養殖で酸素供給量を増やす話はベトナムでのバナメイエビの養殖を、ファインバブル水の溶存酸素を測定する方は日本が世界を牽引する“ファインバブル技術“をご参考に)
今回はそんなDO計の選び方を3つ、ご案内します。
2.隔膜式 or 蛍光式
3.DOだけ測定 or 複数項目も(pHやECなど)
【まとめ】ハンナのDO計比較表
【NEW!】DOコントローラー
では1つ目から見ていきましょう。
l1.電極を投げ込んで測定 or 室内での分析・実験
野外で電極を投げ込み測定する場合には、防水などのタフさ、電極ケーブルの長さが必要です。ニーズの多さから溶存酸素計というとこのタイプが多いと思います。
こんな感じでドボンと投げ込んで測定↑
一方、室内での分析・実験では机の上で場所を取らず、扱いやすいものが良いですね。ハンナでは電極タイプ(隔膜式)と吸光光度計をご用意してます。
左が人気のedge(エッジ)。スマート&スリム電極は
なんと12mmという細径。まさにラボ用途にぴったり。
右は吸光光度計。試薬を使用し測定するタイプです。
l2.隔膜式 or 蛍光式
隔膜式はガルバ二電極法やポーラログラフ法で、メンブラン(隔膜)に電極電解液を入れ、センサーを装着します。メンブランや電極電解液は定期的に交換が必要です。
蛍光式はメンブランや電極電解液は使用せず、センサーにスマートキャップを装着するだけです。スマートキャップは通常、1年間使用できます。
ゆえに、隔膜式に比べ蛍光式の方が電極のメンテナンスがラクです。
隔膜式のメンブラン(写真左)と電極電解液(中央)。蛍光式のスマートキャップ(右)
さらに、隔膜式に比べ蛍光式だと対応できる測定環境の幅がぐーんと広がります。気になる方は蛍光式DO計のページ、ご覧ください。
l3.DOだけ測定 or 複数項目も(pHやECなど)
溶存酸素の場合、pHやECなど複数項目も一緒に測定するという用途も多いです。ハンナでもDO専用器とDOも含めた多項目測定器をご用意しています。
専用機(写真左)はシンプルに測定だけするものからデータ保存など高機能のものまで。
多項目(右)はプロフェショナルタイプ。アンモニアや濁度も測定できる製品も。
l【まとめ】ハンナのDO計比較表
最後に、ご案内した内容をもとにハンナのDO計の比較表作りました。測定環境や求める性能に合わせて、以下の表とDO計一覧ページをご覧ください。
l【NEW!】DOコントローラー
補足情報として、NEW製品のパネル設置型コントローラーをご紹介。制御装置に組み込むタイプで主に養殖、農業、工業向けです。pHやECのコントローラーは多いですが、溶存酸素は少ないと思うのでご興味ある方ご覧ください!
⇒ パネル設置型のコントローラー(HI 8410)
今回は溶存酸素計の選び方をご案内しました。ハンナでは、お客様のご用途など測定環境を伺いご提案もしていますので、ご不明な点などございましたらお気軽にご相談ください。⇒ お問い合わせはこちらから
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