この記事は、2020年6月11日現在での「新型コロナウィルスに対する次亜塩素酸水の有効性」に関して、水質測定器メーカーのハンナがまとめた最新情報です。
※2020年6月26日、次亜塩素酸水(有効塩素濃度35ppm以上)が新型コロナウイルスに対して有効と判断されました。
⇒ 新型コロナウイルスに有効な界面活性剤及び次亜塩素酸水を公表します(最終回)(経済産業省のホームページ)
l次亜塩素酸水は新型コロナウイルスに有効か?
様々な情報が溢れていて、よくわからないという方も多いはずです。
まず、4月に発表された経済産業省とNITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)で実施する有効性の検証では、今日の時点で検証試験は継続中でまだ結論は出ていません。
5月29日に、「有効だという判定に至らず、引き続き検証試験を実施する」という発表がありましたが、これを「次亜塩素酸水は効果がない!」という解釈で報道されている印象があります。しかし、実際には以下の内容です。
※塩素濃度49ppm(pH5.0)で、20秒で感染力を1000分の1まで減少させた例があり。
l北海道大学の実証試験
北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターでは5月以降に2回、新型コロナウイルスに対する次亜塩素酸水の有効性が確認されたという発表をしています。
pH2.7以下、有効塩素濃度40ppmの強酸性次亜塩素酸水を使用し、1mL(ミリリットル)あたり1千万個以上のウイルスが30秒で検出限界以下まで減少し、そのまま推移した。
<第二弾>
pH5.5、有効塩素濃度40ppmの微酸性次亜塩素酸水を使用し、同様に検出不可能なウィルス数(感染価)以下まで不活化した。
このように、北海道大学の実証試験では強酸性だけでなく微酸性の次亜塩素酸水においても新型コロナウイルスに対して有効と判断されています。
l有効性の評価におけるポイントは塩素濃度とpH
経済産業省が公開している「次亜塩素酸水」等の販売実態について(ファクトシート)には、
✓「次亜塩素酸水」等の性質や取扱においては、製法と原料が基礎的な情報となる。
✓「次亜塩素酸水」等の効力は「有効塩素濃度(残留塩素濃度)」と「酸性度」が指標となる。
とあります。NITE(ナイト)の検証でも、北海道大学の実証試験でも、有効性の評価において有効塩素濃度とpHが重要であることは間違いなく、その数値がポイントになるのではないでしょうか。
l次亜塩素酸水を購入される方へ(使用する方)
塩素濃度を測定するためにハンナの残留塩素計を使用されるお客様は多いですが、「次亜塩素酸水もいろいろあってどれを選んだら良いかわからない…」「買ってみたが成分表記が曖昧で不安」というご相談もあります。
ハンナは水質測定器メーカーであり、次亜塩素酸水の製造・販売に関わっているわけではありませんが、これについては「次亜塩素酸水」等の販売実態について(ファクトシート)を参考に、
①製法・原料
②液性・濃度・成分
③有効性や安全性の根拠
の確認するのが良いと思います。②に関しては「弱酸性」や「微酸性」だけでなくpHがいくつなのか?、有効塩素濃度がいくつなのか?(〇〇 ppmまたはmg/L)
l次亜塩素酸水を製造・販売される方へ
ハンナのお客様で次亜塩素酸水の製造や販売に関わる方も多いです。上記のように製法や成分表記(pHや塩素濃度の数値)は厳しくなっているというお話はよく伺います。
とはいえ、消費者観点で言えば商品を安心して購入・使用するためには当然のことですね。
l次亜塩素酸水の濃度測定ならハンナ
ハンナは水質測定器の専門メーカーとして、
①個人の方にもオススメのジアチェッカー(HI 771)
②製造や販売に関わる方にオススメの高性能タイプ(HI 96771)
の2種類をご用意しています。
上の画像をクリックすると残留塩素計のページに移動し、
製品の詳細や購入サイトをご覧いただけます。
l次亜塩素酸水のpHも測定する方へ
製造や販売に関わる方は、残留塩素計とpH計をセットで使うことも多いはずです。使い方に合わせた多数のpH計をご用意していますが、手軽に次亜塩素酸水の測定を行える次亜塩素酸水向け測定器セットもあります!ご好評いただいておりますので、ご興味ある方はご利用ください。
ジアチェッカー(HI 771) + pH/℃テスター(HI 98128N)
上の画像をクリックすると直販サイトの商品ページに移動します。
lお気軽にご相談ください!
次亜塩素酸水は製造はもちろん、使用においても有効塩素濃度の確認は大切です。ハンナは測定器を通じてみなさまのお役に立てるよう努めていますが、ユーザー様からのご相談も多く、少なからず情報もありますのでお気軽にお問い合わせください!(TEL:043-216-2601)
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