【第三弾!アクア女子成長記】初心者による海水水槽立ち上げレポート!

アクア女子成長記

シリーズ【アクア女子成長記】は初心者2人が海水水槽を立ち上げ、アクアリウムの知見を深めていくお話です。ハンナの測定器がどういう場面で水質管理に必要なのか、などをお届けします。

初心者の女子2人による立ち上げ&管理になります。ツッコミどころ満載の内容になると思いますが、アクアリストの方々には温かい目で見守っていただき、激励とアドバイスをいただけると幸いです!

第二弾【立ち上げ編】では、初心者2人でドタバタと立ち上げた海水水槽。日々の水質チェックの中で「pHが上がらない」トラブルの壁にぶち当たります…
さて、今回はトラブル編です!


lシリーズ第三弾【トラブル編】

ライブロックを組み、ソフトコーラルを入れて6日目。pHが上がらないトラブルが発生!
このままだと、カクレクマノミちゃんがお迎えできません!


比重(塩分テスター/HI 98319)は1.021、アンモニアは0、リン酸塩(低濃度リン酸塩チェッカー/HI 713)は0.27。

pH以外の数値には問題ないはずなのに、どうして上がらないの?
対処方法は水換え?それとも添加剤をプラスするの?

週末を控えているなか、相方のおっとり女子が不在のため、焦ったせっかち女子は買い出しをしたペンギンビレッジさんにヘルプの電話。


こっそり撮られていました…(笑)

現在の数値を伝え、まずは毒素を出すことからとアドバイスをもらい、1/3の水換えを週2回行ってみることに。


タンクが重たくて、腕がプルプルです…

せっかち女子 「スターポリプ、タコアシカタトサカ、クダサンゴ、ウミキノコはそれぞれ好む光量や水流が違うよね。」
おっとり女子 「そうですよね!いざやってみると自分達が予想していたポリプの開きになってないですもんね。」
せっかち女子 「それぞれの性質を調べてみて、配置を変えてみようか?」
おっとり女子 「そうしましょう!あと、不調時の水質(数値)をもう一度見返してみましょう!」

lソフトコーラルの性質は?

【スターポリプ】
・飼育難度:★☆☆ とても簡単。初心者にもオススメ
・光量:★★☆ 強力なライトを使った方が綺麗に育成できる
・水流:★☆☆ やや強めが好き
・毒性:★★★ 毒性は強い方で大抵のサンゴであればスターポリプが勝つ
※引用:アクアハーミット:スターポリプの性質について https://www.aquahermit.com/coral_briareum

【タコアシカタトサカ】
・飼育難度:★☆☆ とても簡単。初心者にもオススメ
・光量:★★☆ 強力なライトをあてることで光合成のため横に広がる
・水流:★☆☆ フィルターからあたる水流で十分
・毒性:★☆☆ 毒性は弱い
※引用:アクアハーミット:ナガレカタトサカおよびヤワタコアシカタトサカ性質について https://www.aquahermit.com/coral_naguratosaka

【クダサンゴ】
・飼育難度:★★☆ とても簡単。初心者にもオススメ
・光量:★★★ 強力なライトをあてることで光合成のため横に広がる
・水流:★★★ ポリプの茎の部分に汚れが溜まりやすい形をしているので、多方向からの水流が必要
・毒性:★☆☆ 毒性は弱い
※引用:マリンアクアリウム総合情報サイト:クダサンゴの性質について http://aquamarine-aquarium.com

【ウミキノコ】
・飼育難度:★☆☆ とても簡単。初心者にもオススメ
・光量:★★☆ 強めの照明をあてることでポリプが大きく開く
・水流:★☆☆ 強すぎない多方向からのランダムな水流を好む
・毒性:★☆☆ 毒性は弱い
※引用:アクアハーミット:ウミキノコの性質について https://www.aquahermit.com/sarcophyton

水流や光量を考え、このタイミングでソフトコーラルちゃん達をお引っ越しさせることに。
ストレスを与えないか心配でしたが、より良い環境で元気に成長してもらうことが最優先ですもんね!


l私たちがやってみたポイントをまとめました!

1. 水換えをする
※一度に換える量は水槽の1/3程度 →これを週2回行いました。
水換えをすることで人工海水に含まれるKHやpHのバランスを再構築します。
2. KHの添加剤を投入する
水換えと日々の水質測定の中で、KH(アルカリ度)の値がなかなか上がらない…
これがpHが上がらない原因と推察し、添加材を投入することに。


pH:調整前 ⇒ pH8.03 / 調整後 ⇒ pH8.13
KH:調整前 ⇒ 7.3dkh / 調整後 ⇒ 11dkh

調整の前後の数値をご覧の通り、KH(アルカリ度)が上がることでpHも上がってくることがわかりますね。

KHは緩衝の役目をしており、pH値の変動を緩やかにする重要な働きがあります。当然ながらpHの変動が大きすぎると魚やサンゴにストレスになりますので、できるだけ一定の値になるようにしたいところですね。

また、KH(アルカリ度)は炭酸塩硬度ともよばれ、海水魚やサンゴを飼育する上で重要な数値です。炭酸塩はカルシウムと結合することによりサンゴの骨格形成に重要な成分になるので、ハードコーラル、とくにミドリイシを飼育する場合、KHが低すぎると白化してしまいます。

今回はKHだけでなく水質を測定することで、
自分達の水槽の問題点を見つけ出すことができること
その数値を維持することの重要性
を学びました。水槽のトラブルはもちろん複合的な要因もありますが、海水魚やサンゴを飼育するのに重要なことのひとつは、できるだけよい水質を維持することが挙げられます。ですから日々の測定を行い水質をきちんと把握しておくことが重要ですね。

 
 


l次回に続く!

第三弾の【トラブル編】はいかがでしたか?
KH(アルカリ度)が上がらないトラブルの壁を乗り越え、待望のカクレクマノミをお迎えする準備が整いました!次回の第四弾【新しい仲間編】もご期待ください。
(執筆者:今井/柴田)

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l10月3日新発売!海水用マグネシウムチェッカー

マグネシウムは、カルシウムと共にサンゴの骨格を作る上で必要不可欠な栄養素です。 水槽内のそれらは徐々にサンゴに吸収され不足しますので、 定期的に水質測定をし、最適な濃度に調整することが大切です。
今まで目視検査でしかわからなかったのが、ぱっ!とデジタル表示。初めての方でも安心です。
HI 783(海水用 マグネシウム:1000~1800 ppm)


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