今回の企画【0円海水水槽チャレンジ】はアクアリウム初心者が予算0円で完成を目指していく物語です。
皆さまから頂いた物や元々持っている物などを利用し、なるべく天然素材とお下がりで頑張っていきます!そうです。他力本願水槽です。(笑)
今回はシリーズ第二弾にして最終章! 水質測定&生体導入編です!
前章で何とか立ち上げには成功しましたが、本番はここからです!! 海の水を入れるだけでは意味がありません。サンゴやカクレクマノミを入れて飼育することが目標なのです。
【第一弾】◎立ち上げ編をまだ読んでない方はコチラからチェックしてみてください♪
ハンナジャパンの内山です!
趣味で淡水アクアリウムを1年ほどやっていて海水水槽に憧れを持っていたところ、始めるチャンスが巡ってきたので挑戦を決意しました!
l立ち上げから1週間後
1週間が過ぎましたが、特にトラブルはなく、ライトを付けていても苔は発生しませんでした。日に日にサンゴやカクレクマノミを入れたい気持ちが強くなっていきました。
天然海水を使用したからといって、水質に繊細な魚やサンゴはすぐに入れることはできません。ハンナジャパンの水質測定器を使って環境が整うまでの推移を見ていきます。
市販されている添加剤やろ材を使用すれば、立ち上げから約1か月間で生体が導入できる環境が整うとされています。※環境により異なります
今回は天然のもので行うので通常よりも時間がかかる覚悟で臨みます。
l立ち上げ時、確認必須の3項目
立ち上げ当初に重要な項目はpH、塩分濃度を除いて3つあります。
それは、アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩です。
この3つの水質項目が基準を満たせば生体を入れることができます。
アンモニア:0ppm
アンモニアは魚やサンゴにとって最も毒性の強い物質です。少量でも魚を弱らせ、サンゴの生育にも悪影響を及ぼします。
亜硝酸塩:0ppm
亜硝酸塩は魚の血液中の酸素運搬を妨げるため、少量でも窒息に似た症状を起こす可能性があります。サンゴにも毒性があり、こちらも生体を入れる前にゼロにする必要があります。
硝酸塩:20ppm 以下(できれば 10ppm 以下)
硝酸塩は毒性が比較的弱いものの、蓄積するとストレスや成長不良を招く可能性があります。サンゴは高濃度に弱く、褐虫藻バランスの崩壊や白化につながるので低濃度に保つ必要があります。
つまり、
「クマノミを元気に育てる」にはアンモニア・亜硝酸ゼロが絶対条件。
「サンゴを美しく維持する」にはさらに硝酸塩を抑える工夫が必要。
というわけですね!
バクテリアの役割
バクテリアサイクルは、硝化バクテリアの働きによって、下記の順番に変化していきます。
アンモニア➡亜硝酸塩➡硝酸塩
生体に最も有害なアンモニアは立ち上げ初期は急上昇しやすいので、まずはアンモニアを亜硝酸塩に変化させる必要があります。
九十九里浜で採取した天然海水には既にバクテリアが含まれており、魚も生きているのでゼロに近い数値を期待して測定してみました。
l1回目の測定 底床(貝殻)投入前
バクテリアの役割で紹介した通り、まずはアンモニアを測定していきます。アンモニアが0ppm近くまで下がったら、亜硝酸塩の順に測定を進めていきます。
ハンナジャパンの海水用アンモニア測定器/HI 784で測定した結果、オーバーレンジで測定不可でした。アンモニア濃度が高すぎて測定範囲を超えていたのです。

浅瀬にほとんど海洋生体がいなかったのは、そのせいかもしれません。
バクテリアの繁殖を促進させるために底床(貝殻)を投入し、エアレーションをMAXにしました。
底床(貝殻)の作成はこちらをご覧ください。

l2回目の測定 底床投入から1週間後
底床(貝殻)投入後
貝殻を投入して約2週間後、アンモニアを測定してみたら、なんと!1.96ppmまで下がっていました!!
まだゼロには遠いですが、バクテリアが働いていることが確認できたので嬉しかったです♪
バクテリアサイクルを確認するために 海水用亜硝酸態窒素測定器/HI 767で測定してみると、オーバーレンジでした!
きちんとアンモニアから亜硝酸塩へ変化しバクテリアが正しく働いていることを確認できました。

フォロワー様に譲っていただいたライブロック(洗浄済み)を投入して様子を見ていきます。
l3回目の測定 ライブロック投入から1週間後
改めて測定してみると、アンモニアがかなり下がり0.09ppmになっていました!!
この1週間は何かを追加したり、変化を加えたものはありませんでした。
はやる気持ちを抑えて、じっと待つ。これが重要です。

いただいたライブロックで一気に水景がサンゴ水槽っぽくなってきました!
l4回目の測定 ついに!!
前回測定から10日が経ち、亜硝酸塩は3ppbにまで下がっていました!約1か月間でここまでこれました。
亜硝酸塩がほぼゼロになったところで、海水用高濃度硝酸塩測定器/HI 782で測定した結果13.8ppmでした。

ここまで来たら、生体を迎える準備に取り掛かります。
lカクレクマノミのお出迎え
まずは、先輩から拝借したヤドカリで様子を観察しました。
5日ほど経っても元気いっぱいに動き回っており、問題なさそうだったので
念願のカクレクマノミを迎えました!
こちらのカクレクマノミたちもフォロワー様から譲っていただきました。

人工餌もしっかり食べ、元気に泳いでくれています。
ヤドカリ君は貝殻の上を頑張って歩いて移動していますね(笑)
lサンゴのお出迎え
サンゴを飼育するのは「アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩」の他に、リン酸塩の数値にも気を付けなければなりません。
サンゴの種類によって理想値が変わりますが、一般的には0.03~0.10ppmのリン酸塩が良いとされています。
ハンナの超低濃度リン酸塩測定器/HI 774で測定すると0.54ppmでした。
リン酸塩濃度が高いので対策として海藻を水槽に設置しました。
1週間も経つと0.03ppmまで下がっていたので、サンゴ(ウミキノコ、マメスナなど)を入れてみました!

ポリプも開いてライブロックに活着したので、成功といえるのではないでしょうか!
サンゴとカクレクマノミの飼育がやっと叶いました☆
l今回のまとめ
水質測定器を使用する事で、海水環境が整っているかどうか確認することができ、
適切なタイミングで魚やサンゴを安全に入れることができました。
また、数値の推移を追っていくことで海藻や添加剤投入の目安にもなると思いました。
立ち上げ~短期飼育には成功しましたが、海水水槽は維持管理が大変です。
ここからは定期的な水換えや添加剤などで、生体に優しい環境をつくります。
もし次に自分が海水水槽をするなら、「ハイブリッド型」で立ち上げると思います。
立ち上げ初期に欲しい物
➯バクテリアが機能しているか確認できます!
・バクテリア剤
➯追加バクテリア剤でスタートダッシュできます!
・エアレーション
➯バクテリアの繁殖を活性化させます!
今回使用した測定器
⇒ 海水用アンモニア測定器(HI 784)の詳細はこちら
測定範囲:0.00~2.50ppm
使用時期:立ち上げ時
低濃度亜硝酸態窒素測定器/HI 767
⇒ 海水用低濃度亜硝酸態窒素測定器(HI 767)の詳細はこちら
測定範囲:0~999ppb
使用時期:立ち上げ時
高濃度硝酸塩測定器/HI 782
⇒ 海水用高濃度硝酸塩測定器(HI 782)の詳細はこちら
測定範囲:0.0~75.0ppm
使用時期:サンゴ飼育時
超低濃度リン酸塩測定器/HI 774
⇒ 海水用超低濃度リン酸塩測定器(HI 774)の詳細はこちら
測定範囲:0.00~0.90ppm
使用時期:サンゴ飼育時
上記製品はレンタルサービスも行っているので海水水槽の立ち上げを検討されている方は、お気軽にお問い合わせください!
アンモニアと亜硝酸態窒素は立ち上げ時に、硝酸塩とリン酸塩測定器はサンゴ飼育時にご利用いただいています。
l最後に
スタートからここまで、約50日間の月日が経ちました。ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!
この1ヶ月半で1番苦労したのは「立ち上げ」です。特に海水採取と、ろ材の準備が大変でした。
天然素材を利用して立ち上げる際に、大事なポイントは「洗浄」と「バクテリアと向き合うこと」です。
徹底的に洗浄しないと元のバクテリアや有機物が腐敗し悪臭騒ぎになり、生体を飼育できる環境にするには、バクテリアを定着させないといけません。
天然海水にバクテリア剤を追加して、エアレーションを増やせば、もっと早く環境が整っていたかもしれないですね。
これから海水水槽を始めようと検討している方や、自由研究で面白いことに挑戦してみたい方に、この記事が参考になれば嬉しいです!
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